あっせん・調停申請があったときの対応は?

 申請人からあっせん申請書が提出されると、労働局紛争調整委員会事務局や労働委員会事務局からあっせん申請書が相手方当事者に送られてきます。この書面が届いたときに初めて労働紛争が生じたことに気がつく場合も多いものです。
 ここでは、その基本的な対処の仕方について説明します。

(1)申請書面の内容を確認する
 あっせん申請された事案がどのような事案なのか、申請人が何を求めてどのような主張をしているのかを確認します。
 そして、事実関係を中心に申請人の主張と異なる内容があれば確認整理してください。
 できれば、書面にまとめておくと考えが整理できます。

(2)あっせん参加の有無を決める
 あっせんに参加するかどうかは自由です。参加したほうが得策なのか、不参加のほうが得策なのかを判断してください。
 なお、不参加を申し出た場合、参加しないことによる不利益を被ることは一切ありません。また、あっせんに参加し、合意が成立しなかったときも同様です。
 ただし、不参加の場合は、それで当該労働紛争が解決するわけではなく、依然として法的リスクを負い続けることになりますので、申請人が労働審判、訴訟等、他の紛争解決方法を選択することも有り得ることなどを十分考慮して慎重に判断してください。
  会社があっせんに参加せず、訴訟になった事案では、あっせんに参加しなかった会社側の態度を裁判所が「不誠実」と判断して、判決に影響が出たものも現れてきていますので、紛争の状況とその後の見込みを把握した判断が必要となります。
 あっせんに参加し、そこで合意が成立すれば当該労働紛争は解決し、法的リスクを後まで引きずらずに済むのです。

(3)あっせん参加の準備をする
 あっせんに参加する場合は、労働局紛争調整委員会事務局(総務部企画室)や労働委員会事務局では、事前に当事者双方からそれまでの経緯や主張等を聴取しますので予め主張をまとめておいてください。
 書面にまとめておくと考えが整理できますし、また、予め主張をまとめた書面を提出することもできます。

(4)あっせん
 あっせんでは、あっせん委員(あっせん員)が当事者双方の主張の要点を確かめ、場合によっては、両者が採るべき具体的なあっせん案を提示するなど、紛争当事者間の調整を行い、話合いを促進することにより、紛争の円満な解決を図ります。
 あっせんは、裁判制度とは異なり、当事者に白黒をつけるのでありません。原則として1回のあっせん期日で終了します。

(5)調停
 調停申請があったときは、労働局紛争調整委員会機会均等調停会議事務局(雇用均等室)が事実確認のために女性労働者と事業主に事情聴取を行います。
 その後、機会均等調停会議が調停を行い、紛争の当事者がどのような解決を望んでいるかを把握したうえで、調停案を作成しその受諾を勧告します。調停期日はあっせんと異なり数回(数か月)行なわれます。

 
 

 弊所代表の特定社会保険労務士佐藤福洋は、労働局紛争調整委員会委員および機会均等調停会議委員を10年勤めておりました。その豊富な経験に基づいて、紛争事案の適切な支援をいたします。また、ご希望によりあっせん代理人・均等調停代理人をお引き受けいたします。 
 
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